ISOI国際口腔インプラント学会
- 2015.11.09
- 【2:診療について】
稲葉歯科医院のドクター、小西浩介先生とISOI国際口腔インプラント学会に参加しました♪
IPSG20周年記念講演でお招きした、ドイツチュービンゲン大学のProf.Dr.Hener Weber,アメリカよりミシガン大学のDr.Suheil Boutros,エジプトカイロ大学Prof.Dr. Mazen Tamimi, 他、ドイツ口腔インプラント学会(DGZI)のボードメンバーがこれだけ集まる、豪華な学会は他にはないと思います。
また、仲良くさせていただいている理事の林昌二先生、江崎友大先生ともお会いでき、この学会を支えるメンバーの方々が素晴らしいな。
と感じました。
1年に1度、Weber教授とお会いできる機会がこの学会にはあり、本当に感謝しています。
稲葉歯科医院は、ドイツの義歯テレスコープシステムを専門にしているので、インプラントはやらないと思われているかもしれませんが、もちろんインプラント研修は受けていますし、どちらの良さも知っている事で、患者様に一番良い方法を選んで頂けると思っています。
今回のテーマは、
Dental Implantology for patients with Periodontitis-pros,cons,guidelines
『歯周炎を持つ患者へのインプラント治療の賛否両論とガイドライン』
ということで、大変興味ある内容でした。
「私は、インプラント35年以上の経験、1万本のインプラントの治療歴があります。年を重ねたという事は、経験をもとに判断をすることができるのです。」
という、Weber教授の言葉が父である、稲葉先生と重なりました。
父の臨床は50年。
そして、テレスコープシステムの30年以上の長期症例が今沢山見ています。
長期症例こそ、その治療や診断結果が素晴らしいということではないでしょうか。
そもそも、インプラントを入れていいのか。
抜歯後どのくらい待たないといけないのか。
など、歯周病がある患者様のガイドラインを明確に教えてくださいました。
「審美性がないと成功とは言えません」
本当にその通りだと思いました。
インプラントも義歯も、口元の審美性を回復することが大前提ですね。
やはり、重度の歯周炎の方には、取り外しができる可撤性テレスコープシステムを推奨されていました。
沢山の本数は負担がかかるので、4本もしくは5本のインプラントを入れ、きちんと床で覆い、粘膜負担にしていました。
父であれば、口蓋にシュパルテやトーションバーなどの床をつけるのかなと思います。
天然歯はもちろんのこと、インプラント体を守れると思います。
固定性のインプラントに対しては、きちんと臼歯まで本数を揃えていました。
ドイツ人は、オールオン4のようなインプラントはあまり行わないと言います。
なぜなら、長期的に不安だからです。
もし、4本であれば、取り外しができ、粘膜負担もできるテレスコープとのコンビネーションとなります。
インプラントとリーゲルテレスコープのコンビネーションタイプ。
歯周炎を持っている方は、内冠で一次固定、そしてテレスコープで二次固定を行う事により、動揺を防ぐことができます。
びっくりしたのは、歯周病のある患者様のインプラントとテレスコープの24年経過症例があったことです。
私たちはどうしても、歯周病のある方のインプラントに不安を抱いてしまいましたが、Weber教授であれば、どんなことでもできてしまうんだなぁ・・・と関心してしまいました。
Weber教授の患者様は世界中から集まるのも納得です。
天然歯とインプラントの上部構造に可撤性テレスコープシステム。
日本の常識では、天然歯とインプラントを繋ぐことはタブーですが、ドイツではこのような症例が沢山行われています。
それは、テレスコープだから力のバランスをコントロールできるのだと思いました。
今回も大変素晴らしい講演を聞かせて頂き、また私の臨床の糧となりました。
来年の9月、ドイツで開催される補綴学会に参加しようと思います。
Weber教授から、ベルリン大学訪問も薦めて頂いたので、色々と吸収できたらいいなと今から楽しみです。
最後に私の娘達の写真を教授室に飾ってくださっているとおっしゃって頂き、とっても嬉しく思いました(^_<)-☆
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