顎関節疾患の画像診断
- 2017.09.29
- IPSGスタディーグループ
2017年 12月17日(日)IPSG学術大会にて講演をしていただく、日本大学松戸歯学部放射線学講座、金田隆教授のご紹介をさせていただきたいと思います!
平成24年の保険導入による歯科用CTの普及に伴い、インプラントや顎関節症を中心に、これら先進画像機器を応用する先生は増加傾向です。
金田教授は、CTやMRIなどの先進画像モダリティやデジタルワークフロー、そして画像診断、読影に関して、大変深い知識をお持ちの先生です。
40代以上の開業医の先生方は学生時代にCTの原理や特徴、読影をほとんど学んでいない状況です。
今後デジタル化の普及にとても大切な鍵となると思います。
以下抄録です♪
顎関節疾患は1)発育異常,2)外傷,3)炎症,4)退行性関節炎,5)腫瘍および腫瘍類似疾患,6)全身性疾患に関連した顎関節異常,7)顎関節強直症,8)顎関節症に分類されており,このうち臨床で一番遭遇する顎関節症は顎関節や咀嚼筋の疼痛,関節雑音,開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする総括的診断名である。これら,顎関節疾患の画像診断は磁気共鳴画像(Magnetic resonance imaging :MRI)の応用により急速に進歩した領域である。
従来は,顎関節造影検査を施行しなければ診断が困難であったが,MRIの出現により,被曝がなく,より非侵襲的に顎関節疾患の画像検査が可能となった。
MRIは1946年Bloch,Purcellらに発見された磁気共鳴現象によって生じる生体内水素原子からの信号を画像化したものである。
同検査は各撮像法による正常解剖,信号強度を理解し,病理像もよく知ることが不可欠である。また, MRIは強磁場を利用するため,検査時は,事前に十分な問診をおこない,ペースメーカー保持者や磁性体を持つ患者等,検査時に事故が絶対に起きないように留意しなければならない。
本講演は,日常臨床で安全で正確な顎関節の画像検査ができるようになるために,
1)MRI検査を中心とした,顎関節の効果的な画像検査法について,2)鑑別に必要な読影ポイント,および3)顎関節症を中心とした顎関節疾患の特徴的画像所見を中心に述べる。
興味のある先生はどうかご参集ください。
▼略 歴
1986年3月31日 日本大学松戸歯学部卒業
1986年6月1日 日本大学助手 松戸歯学部放射線学講座
1993年4月1日 日本大学講師 松戸歯学部放射線学講座
1996年7月1日 アメリカ合衆国ハーバード大学医学部Massachusetts Eye and Ear Infirmary 放射線科研究員ならびにMassachusetts General Hospital放射線科研究員
1999年3月1日 日本大学教授 松戸歯学部放射線学講座(現在に至る)
非常勤として,明海大学歯学部非常勤講師(歯科放射線学),東京歯科大学歯学部非常勤講師(歯科放射線学),日本大学歯学部兼担教授(歯科放射線学)
▼受 賞
1998年 第84回北米放射線学会RadioGraphics賞受賞
1999年 第12回国際顎顔面放射線学会Poster Award賞受賞
2004年 第90回北米放射線学会Certificate of Merit賞受賞
2010年 第96回北米放射線学会Certificate of Merit賞,Exellence in Design Award賞受賞
2013年 第99回北米放射線学会Certificate of Merit賞受賞
▼学会関連および専門医
日本歯科放射線学会(前理事長,専門医,指導医),日本画像医学会理事,日本医学放射線学会頭頸部研究会幹事,日本顎関節学会(専門医,指導医),日本口腔インプラント学会(基礎系指導医),International Journal of Oral-Medical Sciences: Editor-in Chief先進歯科画像研究会(ADI)代表Faculty
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これだけの素晴らしい略歴のある金田教授ですが、先日開催された「先進歯科画像研究会」ではどうしてもとのお願いに心良くお引き受けいただき、聞きたい内容があればなんでもおっしゃってくださいと、本当に優しく丁寧な先生でした。
これから顎関節症において、画像診断を知ることは必須となります。
ぜひ、沢山の先生方からのご参加おまちしております!
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